今朝はなぜか五時に目覚めてしまったので、ベッドの中で昨日買ったこの本を読んだ。これって結構前に映画化されてたはず。20世紀の傑作ミステリ、っていうオビに惹かれて買ったんだけど、はっきりいってあんまり期待はしてなかった。だって「このミス(このミステリがすごい!)」十位以内とかでも、文章が合わなかったりすると全然良くないと思ったりするし。
 で、この「大誘拐」は・・・楽しかった!!設定年代がちょっと古いんだろうなっていうことを感じさせる記述はあるけど、今読んでも全く違和感なく楽しめます(まぁ、だからこそ映画にもなるんだろうけど)。誘拐(っていうか正確には略取っていうのかな?)がテーマのミステリはいっぱいあるし、現実には悲しい最悪の犯罪に間違いはないんだけど、小説の中だからこそこういう取り上げ方ができて、それこそがミステリの醍醐味なんだろうと思う。

 だから私は、近頃起こってるような残虐な犯罪がテーマのミステリは、あんまり読まない。別にグロテスクな記述に気分が悪くなるとかそういうわけでは全くなくて、現実にはありえないことと了解しつつ読むのがこういう小説の楽しみ方だと思うから。
 ちなみに読み終わってこの作者紹介を見たら、1983年1月末他界とあった。私は一才にもなってない頃に亡くなった方の思いに、こうして今触れることができる、それも読み継がれる小説の楽しみかも。

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Ume

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