ななつのこ

2005年11月1日 読書
 結構ご無沙汰していました。その間に色々な事がありました。
 まず、卒業試験が終了しました。で、試験期間中から企画し、楽しみにしていた一泊プチ旅行に行ってきました。温泉でのんびりし、その帰り際にメールで小児科の卒試結果発表を知り、その場にいた私と友達の3人全員が全ての卒試に本試験で通ったことを喜びました。
 それから、就職先決まりました。実家のある県の市中病院にお世話になる予定となりました。
 あとは国試に向けて勉強するだけ……なのですが、最近いい短編推理小説を求めて本屋さんを何件も漂流しています。「いい」というのは理屈抜きの「いい」なので、大いに主観的かつ感覚的なもの。「いい」と思っても、「なぜ『いい』のか」を客観的に表現するとなんか全部言い切れないような思いが残ってしまうので悔しくて悲しいのですが……

 この「ななつのこ」は私の中で「いい」小説でした。短編、と言い切れないところもあり、推理小説としてみれば解決までの過程が未消化なとこもあるのかもしれませんが……私は大好きです。日常生活で「ちょっと変だな」「なんかイヤだな」ということは山積みですが、小説の中ではその小さな「?」に対してたとえ「こうなんじゃないの?」的な形でも答えが示される、この「答えが出る」ことにほっと安心するのが好きだからです。――日常生活のさりげない描写に「うんうん」と思うところが多いから?主人公の好きな読書形態が私と似ているように思えるから?いろいろな花を白で塗った少女を「情緒が欠落してるんじゃないか」と言った先生の言葉に反発する主人公の気持ちに共感できるから?――
 たぶんどれもがこの小説を好きな理由であり、自分でも全部は表現しきれていないんだと思う。気に入った箇所の言葉はこの小説を2度読んでいるうちに覚えてしまった―私の悪癖であるだいたいどこのページのどの辺りに書いてあるかという画像で―。でも何度でも読みたいと思う小説に久々に出会えたのでうれしい。「ななつのこ」の主人公はもうすぐ二十歳という女子大生なので、共感してしまうということはある意味私に未熟な部分が多いのかもしれないけれど。
 でも何歳になったとしても、私は「自分より下の世代の子より何においても成熟している」って言い切る自信はないような気がします。23歳にもなって情けないかもしれないけれど、同じ年月を経ても何かが身につく人とつかない人がいるだろうし、人間できてない私は容易に自信や自負が過信に変わってしまいそうな気がするから……

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Ume

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