ホームズ物のパロディ。全編にわたってベースは関西弁で、漫才を文章に起こしたみたいなミステリです。一応探偵役は現場にいないので、安楽椅子探偵ものになるんでしょうが・・・ぶっちゃけトリックとかがすごい!とは全然思わなかったです。犯人設定は二時間ドラマミステリみたいな中途半端な意外性を持つ人物が多く、登場人物そろった時点で、なんとなく見当がつきました。っていうか、暴論ですが、この小説の売りであるボケと突っ込みを省いて普通の標準語で書いたら分量半分以下で済むんじゃないの?と思いました。
 私はもともと東の人間なので、見え見えのボケに対する平均3回ぐらいの突っ込みが続く会話文や手紙文を、延々一冊読むのはぶっちゃけ合わなかったです。テレビで見る漫才はテンポがあるし決して嫌いではないのだけれど、文章でやられたらくどい!って思いました。
 地域的特性を生かしたミステリっていうのは魅力的で、ボケと突っ込みのおもしろさが一番成り立つのは関西弁であるのも間違いないんだけど・・・やっぱり関西弁のおもしろさを除いても、前提となっているトリックとか犯人とかで十分に楽しめる作品であって欲しいなぁ、と個人的には思ったのです。
 ミステリじゃなくて関西弁による漫才に主体を置いた小説ならこれはこれでありだとも思うんですけどね。ホームズのパロディミステリはすごい作品がいっぱいあるので、どうしても比べちゃうのかも。
 私的には、児童書ですが「夏休みだけ探偵団」シリーズの方がホームズネタがおもしろいと思います(でもこれは別にホームズ物のパロディが主体ってわけではないと思いますが)。

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Ume

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